加工数送信機で、ちょこ停の把握はできるようになったが...
- 機械が停まっていた間、何が行われたいたのか?
- 平均加工時間でばらつきがあるのはなぜか?
これらの理由を調べて改善しないと、作業の効率化にはつながらない。分析するには、やはり、録画して後から検証するしかない。
具体的には、朝から作業をビデオカメラで録画して、タイムスタンプでちょこ停の時刻を探して内容を見れば検証はできる。
ただ、録画したメモリーカードを、カメラから取り出し、ちょこ停リストの時刻の、タイムスタンプを探すのは面倒だ。
そこで、ネットワークカメラとIoT Hubからの通知を元に、タスク(加工開始~終了)ごとに、動画ファイルを生成するプログラムを作成した。
このシステムだと、ほぼリアルタイムで、作業状況を再生することができる。
"ほぼ"というのは、現在録画中のタスクは再生できないためだ。下記の例だと、3749は録画中のため再生できないが、その前の3748以前の動画は再生が可能である。
ネットワークカメラの映像は、インターネット回線で結ばれた遠隔地で録画している※1。当然ながら、メモリーカードの取り出しの手間や、録画用PCの設置などは必要ない。
タスクが記録されるのと同時に動画も録画されていく、自動システムである。
○タスク動画再生システムの概要
例えば、下記の例だと、タスク3739は、9分52秒停止している。この停止している映像を見たい場合は、終了時刻の15:00:10をダブルクリックするだけで、即座に再生される。
見たい位置をタイムスランプで探すような手間はまったく必要ない。
このリストはタイトルをクリックするだけで、並び替えが行えるので、停止時間の長いタスク順で再生を行っていくことも容易だ。
また、このシステムでは、停止時間中だけでなく、すべての作業を録画しているため、他と比較して平均加工時間が長いタスクの作業中の様子も再生させることもできる。
○システムの課題
このシステムには課題がある。それは、動画をリアルタイムでMP4へエンコードしているため、それなりのPCパワー(※2)のあるマシンが必要になることだ。
カメラ1台につき、物理PCが1台必要になってしまう(VPS等では難しい)。また、IoT HUB 1台に接続できるクライアント数に制限(※3)があるため、2~3台が限度となる。
※1:インターネット経由ではできない場合もある。これはカメラ設置場所のネットワーク構成による。
※2:core i3程度が必要。Atomでは難しい
※3:Azure IoT側の制限。デバイスの接続数とは異なる。